公認会計士・税理士 水ノ上成彰が税制について考える
税金ワンポイントアドバイス&税制改正ココがおかしい!
| 第七弾 会計のプロとしてライブドア事件に思うこと 〜世の中の乱れは、必ず数字に表れる〜 |
私は議員になるまでは公認会計士の職についていました。社会から信頼の厚い公認会計士という職に誇りを持ち監査業務に励んでいました。 しかし今年になって公認会計士に対する国民の信頼を失墜させる経済事件が続けて起こりました。ライブドア事件とカネボウ事件などがそうです。 今裁判が行われているライブドア事件では、前社長の堀江貴史前社長を中心として行った粉飾決算が問題となりましたが、公認会計士がこの粉飾に当たり共謀していたことで話題となりました。またカネボウ事件では社長と結託して監査法人の公認会計士数名が800億円を超える粉飾を知りながら有価証券報告書を偽造したとして逮捕されました。企業会計の番人たる公認会計士が粉飾の指南をしていたという、あってはならない事件が続きました。 私は中央大学経済学部で会計学を専攻し、合崎堅二教授という公会計の権威の先生に師事していました。その先生がよくおっしゃられていたのは、「世の中の乱れ、人の心の乱れは必ず数字(会計)になって現れてくる。会計の職に就き、立派な会計人になるということは、会計を通じて人の心の乱れをなくし、世の中の乱れをなくす人になるということだ。道徳心を高く持った会計のプロになりなさい。」今回のライブドア事件やカネボウ事件を思うと先生の言葉がありありとよみがえってきました。その先生は数年前に他界されました。 今私は市議会議員という職をいただいていますが、市議会議員とて道徳を高く持ち、会計に明るくなければ行政のチェックはできません。 恩師合崎先生の言葉を改めてかみ締め、会計のプロとして議員の職を全うしたいと思います。 |
| 平成18年10月作成 |
| 第六弾 平成18年度税制改正により市税収入はどう変わる | |
1、定率減税が平成18年度に1/2縮減され平成19年度には全廃されます。これにより平成18年度は15億円の税収増、19年度以降は30億円以上の税収増が見込まれています。 2、平成17年度から実施されている老年者控除の廃止により、18年度以降約5億円の税収増が見込まれています。 3、平成17年度から実施されている65歳以上の公的年金等控除額の縮小により、平成18年度以降3億7千万円の税収増が見込まれています。 4、平成18年7月より実施されるタバコ税の増税により、18年度は3億8千万円、19年度以降は5億7千万円以上の税収増が見込まれています。 私が以前より「政府の増税路線に気をつけろ」と指摘しているとおり、政府はサラリーマンや老人など取りやすいところ、弱いところから増税を始めました。確かにこれにより堺市も個人市民税などの税収が増加しますが、反面消費の低迷が予想され景気の一段の閉塞感が増すように思います。さらに消費税の大増税が現実味を帯びてきました。所得税を増税して後の消費 税の増税はまさに日本経済にとって自殺行為。注視していかなければなりません。 |
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| 平成18年1月作成 |
| 第五弾 堺市の市税状況 | |
日本経済は回復の方向にあるといわれているものの、堺市の経済の回復のスピードは遅く個人所得の減少による消費の減退、地価の下落による資産価値の減少、これらに伴う税収の減少など堺市の財政状態は依然厳しい状態が続いています。 5年間の主な推移を見てみると現在の堺市に住む給与所得者は約24万8千人で、給与所得の合計は約1兆2000億円。5年前は27万1千人で1兆4000億円ありましたから、この5年間で給与所得者は2万3千人減り約2000億円の堺市民の給与所得が減りました。給料が2000億円減れば消費も2000億円近く減ることになります。堺市の景気の低迷は、堺市民が手にする所得が大幅に減ったことによる消費の減退に起因するといえます。物は相対的に安くなっていますから、まさしくデフレ傾向が続いています。 給与所得者からの住民税は市税収入の約半分を占めることから、この5年間市税収入も大幅に減り、5年前の市税収入総額1320億円から本年度1100億円へと220億円減少しました。その内訳は、住民税の減少によるもの約100億円、地価の下落等による固定資産税の減少によるもの約100億円、その他20億円の減少です。 一方生活保護費に代表される扶助費はここ数年増加の一途をたどり、現在は約650億円まで膨れ上がりました。 堺市はこれまで人件費の削減など行財政改革に努め一定の成果を挙げてきましたが、今後は膨れ上がった扶助費をいかに抑えるか、それと政令指定都市になって最も大きな課題は、魅力ある都市にし、よき納税者であるサラリーマンにいかに多く住んでいただくか。給与所得の増加は消費を拡大し経済を活性化させ、税収も増加しその結果市民福祉の充実を図ることができます。政令指定都市への移行はその点最も大きなチャンスです。少子高齢化の環境の中堺市独自の魅力ある政策が望まれますが、私は教育立市を実現させるほか、サラリーマンの流入を頼むすべは無いと確信しています。 |
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| 平成17年8月作成 |
| 第四弾 政府の増税路線に気をつけろ!! | |
平成16年12月に自民、公明党は「17年度与党税制改正大綱」を決定しました。 平成19年度をめどに消費税を含む抜本的な税制改革を実施する方針を16年度大綱に引き続き表明し、本格的な増税路線に大きく踏み込みました。その中で、定率減税の縮小、廃止も決定されました。 サラリーマンの皆さんは昨年の年末調整において、いつもより還付が少ないぞと、配偶者特別控除が廃止されたことによる増税感を実感されたことでしょう。確定申告をする方はこれから増税感を感じることになります。それに追い討ちを掛けるように、定率減税の半減及び廃止。定率減税は25万円を限度に所得税額の20%を減税する制度でしたが、来年度は12,5万円を限度に所得税額の10%の減税と半分にし、翌年には廃止する方針です。定率減税による家計の負担増は3兆円以上といわれています。 また消費税の課税事業者が拡充され、従来個人・法人とも売上げが3000万円以下は免税されていましたが、本年度からは1000万円以上の売上げのある個人・法人には消費税が徴収されます。1000万円の売上げですから、ほとんどすべての会社や個人商店などは消費税を納付することになります。増税が現実のものとなってきました。ようやく回復してきたとされる景気も増税により消費が低調になりまた不景気になるのではと不安になります。 さて、そんな折、年末年始に掛けて副島隆彦氏の「老人税」という本を読みました。「老人税」という題名に首をかしげる方もいるかもわかりませんが、現在の日本の累積財政赤字は1000兆円にも膨れ上がり、これらの財政赤字の半分ぐらいは、日本の300万人の金持ち老人への資産課税によって財務省は解決しようとしているから、老人の方々注意をしてくださいという内容のものです。 日本の税制はおおきな4本柱で租税体系が出来上がっています。@所得税A固定資産税(地方税)B消費税C相続税ですが、所得税は景気の低迷により赤字会社や個人が増えて、所得税を納めるものが少なくなったっこと、また、納税意識の低下により、粉飾や脱税が増加しそれに対処し切れていないことから、所得税による収税体系は崩壊しつつあります。それに変わるものとして税金のとり安い消費税を強化し増税し、ゆくゆくは売上税を導入することが政府の目標であると指摘しています。また、相続税の強化により老人が持つ余剰資金を国は狡猾な手段で狙っているということも指摘しています。内容は税金の本にしては容易でありしかも示唆に富んでいます。是非ご一読をお勧めいたします。 |
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| 平成17年1月作成 |
| 第三弾 はっきり聞こえだした大増税の足音 | |
| 年金改革、地方分権改革を進めるため、平成17・18年度改正において所得税の定率減税を縮減・廃止し、19年度を目途に消費税を引き上げる方針であることが「平成16年度税制改正大綱」(与党大綱)で示されました。 住宅需要の拡大を促した住宅ローン控除も平成17年度より縮減・廃止されます。 また本年度より配偶者特別控除が廃止され実質所得税が増税されます。それだけではなく配偶者控除さえもなくせとの声も出ています。 はっきりと大増税の足音が聞こえてきました。経済がようやく上向きになってきたといわれる昨今ですが、地方の中小企業には景気回復の兆しはまだほとんど見られません。中小企業の浮揚策は思い切った減税と充分な資金供給しかありません。 小泉首相は在任中(自民党総裁の任期は平成18年9月)は消費税率の引上げはしないとしていますが、その一方で与党大綱では安定的な社会保障財源として、消費税率の引上げを平成19年度に行うことを示唆しており、今後消費税をめぐる議論が加速されていくでしょう。 私は消費税率の引上げそれ自体を悪いとは思っていません。所得税や法人税の減税とあわせて行うのであれば、また生活必需品を非課税にするのであれば、税の公平性から見ても望ましい負担となると思います。現在の社会では税務署の努力にかかわらず、所得税や法人税を納めるべき人が、納めてない例が多く見受けられます。いわばただ乗りをしている人が余りにも多く存在します。しかし、そのような人でも消費税だけは支払わずにすむというわけには行きません。高価なものを買える人には高い税負担を、そうでない人には低い税負担を掛けることができ、それは課税の公平性を達成することができます。 しかし、所得税や法人税の減税のともなわない消費税率の引き上げには反対します。立ち直りかけた日本経済を奈落のそこへ引き落としてしまうのは確実だからです。 |
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| 平成16年9月作成 |
第二弾 配偶者特別控除の廃止は、 専業主婦のいる家庭に対する増税だ! |
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所得税の本格増税は戦後初めてで、全国約1200万世帯に対し年間5万円も10万円も増税となります。不景気の今必要なのは減税であって、増税ではありません。 もともと配偶者控除制度は昭和36年以降「専業主婦のいる家庭は税を負担する能力が低い」という考え方や「専業主婦の内助の功を評価すべきである」という考え方により導入されました。また昨今の少子化対策から専業主婦は家庭で一生懸命子育てしており、国家的な役割を担っているとも言われています。しかし、今、主婦を敵視するがごとく増税するという。いったいなぜでしょう。 配偶者特別控除一部廃止のキーワードは「男女共同参画社会」です。配偶者控除、同特別控除は専業主婦などの配偶者優遇策であって、この存在が女性の社会進出を妨げており、男女共同参画の観点から配偶者優遇策を廃止すべきだという。 廃止論者は、配偶者特別控除廃止の結果、女性の社会進出が増え、景気がよくなり税収が増えると主張する。男女共同参画は時代の要請から必要とは思いつつもこれは飛躍した考えで、そのための増税はあきらかに行きすぎです。 働きたくても働けない配偶者のいる家庭はたくさんあります。 詰まるところ、配偶者特別控除制度の廃止は年収103万円未満の妻や専業主婦の家庭に税負担を強いることに終始します。 なぜ配偶者特別控除の一部が廃止され増税になるのか。その理由を一度深く考えてください。 その理由こそが日本を亡国へと引きずり込もうとしている正体です。この増税政策は必ず消費を減退させ更なる景気後退へつながります。 |
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| 平成16年1月作成 |
| 第一弾 消費税法改正・・・免税事業者の適用上限の引き下げ。 これは、中小企業に対する実質増税だ! |
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今回の改正で「免税事業者」の適用上限が3000万円から1000万円に引き下げられ、2年前の「課税売上高」が1000万円を超える場合は、消費税の申告・納税が必要となりました。 これからは消費税を納めなければなりません。 この改正は、法人は平成16年4月1日以後に開始する事業年度から、個人事業者は平成17年から適用されます。 たとえば、2000万円の売り上げのあった不動産賃貸業社は、今まで消費税を納めなくてよかったのですが、来年からは約50万円の消費税を納めなければなりません。中小企業にとっては大増税です。 平成14年度の決算で売上げが1000万円から3000万円までの方は、今後消費税を申告・納税する必要がありますので、くれぐれもご注意ください。 |
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| 平成15年8月作成 |